Article 細胞:エプシンが誘導するクラスリン被覆小窩の湾曲 2002年9月26日 Nature 419, 6905 doi: 10.1038/nature01020 クラスリンがかかわるエンドサイトーシスでは、被覆タンパク質の助けを借りて、積み荷が選別され、膜が出芽して小胞ができる。細胞膜上に小さな陥入部分が形成されて小胞が出芽する過程にはエネルギーが必要で、クラスリンと多くのタンパク質とが協調してはたらく。本論文では、脳に豊富に存在するタンパク質エプシン1が、この過程においてどのような役割を果たすかを調べた。エプシンは、膜脂質であるホスファチジルイノシトール‐4,5‐ビスリン酸(PtdIns(4,5)P2)と結合して、エンドサイトーシス領域へと運ばれる。今回、エプシン1がPtdIns(4,5)P2に結合すると、クラスリンの重合と同時に膜の湾曲度が変化することを明らかにする。また、エプシン中の両親媒性αヘリックスの形成がPtdIns(4,5)P2との結合に共役していることを見出した。このαヘリックス中の疎水性領域にある残基に変異を導入すると、膜を湾曲させることができなくなる。脂質二重層の一方の層にこのヘリックスが入り込むと、湾曲が引き起こされると考えられる。脂質単分子膜の場合には、エプシン単独でクラスリン被覆小窩の陥入を促進できる。 Full Text PDF 目次へ戻る