Article 生化学:COPII小胞コートのSec23/24-Sar1出芽前複合体の構造 2002年9月19日 Nature 419, 6904 doi: 10.1038/nature01040 COPII被覆小胞は、細胞質中にある3種類の成分が小胞体へと順番に移行することにより、小胞体膜上で形成される。3種の成分とは、コート形成を開始させるSar1-GTP、SNAREと積み荷分子の選択を行うSec23/24ヘテロ二量体、コートの重合と膜の変形を引き起こすSec13/31である。酵母Saccharomyces cerevisiaeのSec23/24-Sar1複合体の結晶構造解析により、この複合体は長さ15nmの蝶ネクタイ形の構造で、膜に近い側の表面がくぼんで正電荷を帯び、これがCOPII小胞の大きさと酸性リン脂質組成にうまく適合することが明らかになった。Sec23とSar1は連続した表面を形作り、これが加水分解不可能なGTP類似体によって安定化されている。またSar1はGDPの結合したコンホメーションが変化してアミノ末端残基が露出しており、おそらくこの部分が二重膜に入り込むと思われる。Sec23のGTPアーゼ活性化タンパク質(GAP)活性には、Sar1の活性部位に入り込んだアルギニン側鎖がかかわっている。これらの観察結果から、GTPに依存して起こる小胞コートタンパク質複合体の集合や、コートが制御するGTP加水分解を介して起こる脱コートの構造基盤が明らかになった。 Full Text PDF 目次へ戻る