Letter 細胞:線虫の調節性細胞質ポリAポリメラーゼ 2002年9月19日 Nature 419, 6904 doi: 10.1038/nature01039 mRNAの調節は遺伝子発現の制御に極めて重要である。mRNAの安定性および翻訳の調節はポリA尾部の長さの制御と関連している。ポリAが長くなるとmRNAが安定化して翻訳が活性化されるが、ポリAが除去されるとmRNAの分解および翻訳抑制が生じる。生殖系列顆粒(例えばハエの極顆粒や線虫のP顆粒)は翻訳調節にかかわるリボ核タンパク質粒子である。本論文では、有糸分裂/減数分裂の決定を始めとする生殖系列現象の調節因子である線虫(Caenorhabditis elegans)の遺伝子gld-2が、初期胚でP顆粒と結合する細胞質ポリAポリメラーゼ(PAP)の触媒成分をコードすることを報告する。GLD-2タンパク質の配列が真核細胞の典型的なPAPの配列と実質的に異なり、またRPM(RNA認識モチーフ)様ドメインを欠く点は重要である。GLD-2のPAP活性は単独では弱いが、in vitroではGLD-3によって上昇する。GLD-3は発生調節因子でもあり、RNA結合タンパク質のBicaudal-Cファミリーに属している。GLD-2は、その結合相手によって特定のmRNAに移動して、mRNAのポリアデニル化を誘導して発現増加を導く種類の調節性細胞質PAPの基本形と考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る