Letter 物性:自己修復性光ビームを用いる複数平面での同時マイクロ操作 2002年9月12日 Nature 419, 6903 doi: 10.1038/nature01007 光ピンセットは通常、微視的粒子を操作するのに使われ、細胞の操作、コロイド研究、マイクロマシンの操作、光ビームの特性の研究などに応用されている。そのようなピンセットは、強く焦点を絞ったレーザーから粒子への運動量移動によって作動し、その際、粒子は光を屈折、散乱し、ビームの断面をゆがませる。この過程で生じる力により、粒子はビームの焦点付近に捕捉される。従来のピンセットに用いられているガウス光ビームは、軸方向に数μmよりも離れた場所にある複数の粒子を同時に捕捉することはできない。粒子によってビームがゆがみ、焦点面から強く発散するからだ。しかし、ベッセル・ビームは発散せず、さらに、ビームの一部が遮られるか、ゆがむかしても、特定の距離を伝播した後に自らを修復する。今回、この修復特性を光ピンセット内で利用し、空間的に離れた複数の試料セルの中の粒子を単一ビームで捕捉する方法を示す。ベッセル・ビームは回折を起こさないため、第2の粒子は、1つめのセルからはるかに(〜3mm)離れた2つめのセル内にあっても捕捉できる。このようなピンセットは、同様に調製されたコロイドや生体材料の試料セットを同時に研究するのに使用でき、「チップ上の実験室」や光学的に操作される微細構造物をより強力に制御する手法を提供しうる。 Full Text PDF 目次へ戻る