Letter

生態:北大西洋の北西海域における植物プランクトンのマクロ生態パターン

Nature 419, 6903 doi: 10.1038/nature00994

海洋生物学の問題の多くは地域的規模もしくは全地球的な規模のものである。しかし、広い海域を対象とした海洋プランクトンのデータセットは多くない。微生物生態学において大規模な問題に取り組む際に比較解析が有用な手だてである。これは、各種生態系の統計データからパターンを探すもので、複数の独立した研究で得られたデータを寄せ集める場合も多い。マクロ生態学と呼ばれるさらに新しい手法では、多数の個体が生み出す現象の特徴をとらえるために、統計分布の形状や境界を見極める。というのも、こうした統計分布の形状や境界は、多様性に対する制約を反映するからだ。私は今回、複数のフローサイトメトリー法による測定を使い、北大西洋の植物プランクトン群集をマクロ生態学的にとらえた概観を報告する。ピコ植物プランクトン群集および小型と大型のナノ植物プランクトンの各数度の傾向には、2つのパターンが見られた。第1に、この3群の数度の合計は、相対成長の3/4べき乗則に従って、群がりの平均細胞サイズと相関していた。第2に、サイトメトリー的な多様性(群がりのエントロピーの非系統分類的な測定)は、水柱成層構造の中間位で最大だった。この場合では、中間位の撹乱が、各サイズの細胞をまんべんなく分布させることにより、多様性を形づくっており、それで高いバイオマス総量を生み出している。マクロ生態学が,局所的な揺らぎを組み込むことによって、大規模での植物プランクトンの意味あるパターンを明らかにする。

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