Article 細胞:RAD6に依存したDNA修復は、ユビキチンとSUMOによるPCNAの修飾と関連している 2002年9月12日 Nature 419, 6903 doi: 10.1038/nature00991 真核細胞で複製後に起こるDNA修復では、RAD6経路が中心となるが、その機構や調節についてはほとんど解明されていない。この経路にかかわる2つの主要な因子は、ユビキチン結合酵素RAD6とMMS2-UBC13ヘテロ二量体で、それぞれRINGフィンガータンパク質RAD18とRAD5の働きによってクロマチンへと運ばれる。今回、低分子量ユビキチン様タンパク質修飾因子(SUMO)結合酵素であるUBC9もこの経路に属しており、その基質が増殖細胞核抗原(PCNA)であることを明らかにする。PCNAは、DNA合成やDNA修復の際に働くDNAポリメラーゼのすべるクランプとして働く。PCNAには、RAD6とRAD18によってユビキチンがまず1個連結され、次いでそれが修飾されてリシン63を介したポリユビキチン化が起こる。このポリユビキチン化にはさらにMMS2、UBC13、RAD5が必要である。またPCNAにはUBCによってSUMOが連結される。この3種の修飾はすべてPCNAの同一のリシン残基に起こることから、これらの反応は異なった機能を持たせるためにPCNAを標識しているものと考えられる。これらの修飾は、DNA損傷に対する抵抗性にそれぞれ異なる影響を及ぼすことが実証された。また、DNA損傷によって誘導されるPCNAのユビキチン化がDNA修復の基本であり、酵母とヒトで共に保存されている同じ残基に起こることも明らかにする。 Full Text PDF 目次へ戻る