Letter 視覚:前頭葉による三次元空間内平滑眼球運動の符号化 2002年9月12日 Nature 419, 6903 doi: 10.1038/nature00953 精度の高い中心窩の発達させることによって、両眼を前面にもつ霊長類は、空間内を動く小さな対象を追跡できる両眼視運動の能力を獲得した。平滑追跡システムは、額に平行な前方平面内での動きを追跡するため、両眼を同方向に動かすのに対し(前面追跡)、眼球転動(寄り目)システムは、顔に近づくまたは遠ざかるように動く標的を追跡するため、左右の眼球を逆方向に動かす(転動追跡)。大脳皮質や脳幹で、眼球転動に関係した信号(と、それを生み出す網膜上の両眼視差信号と像ぼけ信号)は、前面追跡に関係した信号とは独立に符号化されている。本論文では、これらの複数のタイプの信号が、前頭眼球野の平滑追跡領域の内部に全く別の方法で表現されていることを示す。前頭眼球野のニューロンは、前面追跡時にも転動追跡時にも強く変調し、その結果三次元直交座標上の眼球運動を表現する。脳は、二つのはっきり異なる中間表現を生み出すことによってこれらのニューロンを、霊長類に三次元空間内を動く対象を追跡し操作することを可能にするシステムの一部として機能させていると思われる。 Full Text PDF 目次へ戻る