Letter

細胞:分裂酵母の細胞質分裂時の収縮環におけるアクチンの動態

Nature 419, 6902 doi: 10.1038/nature00999

多くの真核生物の細胞質分裂には、細胞を二分する収縮環が必要であり、収縮環はアクチンおよびミオシンからなる。アクチンフィラメントを始めとする成分が集合して収縮環を形成して分裂の際の力を発生するしくみはほとんどわかっていない。今回、分裂酵母Schizosaccharomyces pombeの収縮環がアクチン重合の活性部位であることを報告する。アクチン重合活性にはArp3、フォルミンCdc12、プロフィリン、WASPが必要であるが、II型ミオシンやIQGAPタンパク質は必要ない。新しく重合したアクチンフィラメントと既存のアクチンケーブルの両方が収縮環の初期重合に寄与できる。収縮環が形成されると動的な構造が維持され、アクチンおよび他の収縮環成分は収縮環上において1分おきに会合と解離を繰り返す。このアクチン重合速度は切断速度に影響を及ぼす。したがってArp2/3複合体およびフォルミンによって駆動されるアクチン重合は細胞質分裂の中心過程である。今回得られた結果は、細胞質分裂がこれまで考えられていたよりも動的な過程であることを示しており、細胞分裂の機構について一つの視点を与える。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度