Letter 物性:ボース―アインシュタイン凝縮体の物質波場の崩壊と復活 2002年9月5日 Nature 419, 6902 doi: 10.1038/nature00968 光学レーザーが最も古典的な形態の電磁波を放出するように、ボース―アインシュタイン凝縮体は最も「古典的な」形態の物質波を体現している。それにもかかわらず、物質波場は、基礎となる個々の原子の粒子性による量子化構造をもつ。そのような場は通常、本来的に安定である(非コヒーレントな損失過程を除けば)と仮定されているが、凝縮体が異なる原子数状態のコヒーレントな重ね合わせである場合には、これは成り立たない。例えば、3次元光学格子に閉じこめられたボース―アインシュタイン凝縮体では、隣り合う格子点間で一定の相対位相をもつ、異なる原子数状態のコヒーレントな重ね合わせとして各量子井戸を実現できる。このとき、個々の物質波場とその相対位相がどう変化するのかという疑問をもつのは当然である。今回、そうして組み上げた凝縮体を用いて、この疑問を実験で調べたところ、ボース―アインシュタイン凝縮体の物質波場が周期的に崩壊と復活を繰り返すことを観測した。この挙動は多重物質波の干渉パターンの動的な変化に直接現れる。我々は、この繰り返しが物質波場の量子化構造と個々の原子間の衝突によると考える。 Full Text PDF 目次へ戻る