Letter 生態:化学物質を用いたシグナル伝達による、無女王制アリでの最高位をねらう個体の処罰 2002年9月5日 Nature 419, 6902 doi: 10.1038/nature00932 動物社会は、闘争と協力の両方が繰り広げられる舞台である。繁殖は多くの場合、下位個体に繁殖活動をさせないよう攻撃的に振る舞う単一もしくは少数の個体に独占されている(たとえばハダカデバネズミやスズメバチ、アリ)。本論文では、優位にある個体が繁殖を支配し続けるために用いる特異な仕組みの一例を報告する。無女王制のハリアリ類の一種Dinoponera quadricepsでは、アルファ位(最高位)の雌のみが繁殖を行う。もしアルファ位の雌がもう1匹の雌の挑戦を受けた場合、この挑戦者に化学物質で印づけをする。すると、挑戦者は下位の雌から懲らしめの罰を受ける。このアルファ位個体と下位個体との協力関係のおかげで、アルファ位個体は挑戦者に間接的に懲罰を加えることになり、それによって闘わずして自身の繁殖上の首位性を保っているのである。 Full Text PDF 目次へ戻る