Letter

化学:バイオマス由来炭化水素の水中での触媒改質による水素

Nature 418, 6901 doi: 10.1038/nature01009

化石燃料の埋蔵の枯渇や、増え続けるエネルギー需要によって引き起こされる汚染の心配から、水素は代替エネルギー源として注目されている。現在、水素は再生不可能な天然ガスや石油から作られているが、原理的にはバイオマスや水のような再生可能資源から作れる。しかし、水から効率的に水素を製造するのは難しい。また、糖類の酵素分解や生物油の水蒸気改質、ガス化といった、バイオマスからの水素製造技術は水素生成率が低く、複雑な工程を要するのが難点だ。今回、白金ベースの触媒を用いる1つの反応槽での水相改質工程により、500K付近の温度で糖類やアルコール類から水素を製造できることを示す。我々は、動植物の主要なエネルギー貯蔵物質であるグルコースを水素とガス状アルカンに変換でき、生成物の50%が水素であった。糖類よりも還元度の高い分子を使うと水素生成の選択性が増すことがわかり、エチレングリコールとメタノールはほぼ完全に水素と二酸化炭素に変換された。これらの知見から、触媒による水相改質が、再生可能なバイオマスやその廃棄物から抽出した炭水化物から水素に富んだ燃料ガスを得るのに役立つ可能性があると示唆されている。

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