Letter 宇宙:ハフニウム‐タングステン年代測定によって明らかになった小惑星や地球型惑星の急速な集積と早期の核形成 2002年8月29日 Nature 418, 6901 doi: 10.1038/nature00982 惑星の形成や化学的分化の所要時間やメカニズムは、短寿命のアイソトープの放射性崩壊を利用して計測することが可能である。これらのうち、182Hf(ハフニウム)から182W(タングステン)への崩壊は、惑星体の核形成の年代決定に最も適している。初期の研究では、地球マントルのW同位体組成が用いられ、核形成時期は遅く(太陽系の始まりから6000万年以上を経た頃)、集積過程は長期化すると推測されていた。しかしHf-Wデータを正確に解釈するためには、太陽系内の182Hfの初期存在度、およびコンドライト隕石のW同位体組成を正確に把握する必要がある。本論文では、炭素質コンドライトおよびHコンドライト隕石に関するHf-Wデータを報告する。これらのデータから導き出される集積と核形成の所要時間は、これまで計算されたものとは大きく異なっている。今回のデータによって修正された小惑星ヴェスタ、火星および地球の年代は、集積が急速に起こることを示唆し、惑星が小さくなると核形成の所要時間が短くなることを示している。したがって我々は、地球型惑星の核形成と月の形成が、太陽系が始まって約3000万年間に起こったと考える。 Full Text PDF 目次へ戻る