Highlight

物理:実用的なレーザー核融合

Nature 418, 6901 doi: 10.1038/418933a

今週のBrief Communicationsで、ペタワット(1015ワット)レーザーで核融合を可能にする新たな方法を報告する。現在の発電の代替方法の一つとして、太陽や核爆発の反応と同じである核融合の利用がある。しかし、原子核が融合して莫大な量のエネルギーを放出する前に、5000万℃程度にまで加熱しなければならないため、この方法は困難である。人工の太陽を作り出すには、水泳プール大の量の、高いエネルギーをもつ、プラズマ形態のトリチウム(三重水素、通常の水素の3倍の質量をもつ)燃料を磁場トラップし、融合に必要な温度にまで加熱するというのが一つの方法である。可能性としてはるかに安価なもう一つの方法が、以前から考えられており、それは、高性能レーザーを用いて、少量の超高密度燃料(この場合は重水素)を融合することである。以前、大阪大学の児玉了祐らが、この技術の可能性を報告したが(Nature 412号,798-802; 2001)、大規模での可能性については触れていなかった。今回、最も強力なレーザーの一つを利用し、児玉たちは、工業スケールでの発電に必要な温度にまで核融合燃料を加熱することが、原理的に可能であることを示した。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度