Article 海洋:砕波内の泡形成機構のスケール依存性 2002年8月22日 Nature 418, 6900 doi: 10.1038/nature00967 海洋の砕波は、空気の泡を取り込むことで大気海洋間の気体の流れを強め、エーロゾルを生成し、雑音をつくりだし、生物起源の表面活性物質を集める。取り込まれる泡の大きさ分布はこれらの過程を支配する一番重要な要因だが、泡の性質やその白波内における形成機構についてはほとんど分かっていない。我々は実験室及び外洋において砕波内の泡の大きさ分布を測定し、実験室における泡の形成機構を定量的に記述した。泡の大きさに依存して、大きさ分布を支配する二つの独特の機構があることが分かった。約1mmより大きい泡に対しては、乱流による破砕が泡の大きさ分布を決定していて、泡の密度と泡の半径との比例関係が-10/3のべき乗則に従う結果となっている。より小さな泡は、波面に噴流や液滴が衝突することで形成され、-3/2のべき乗則によるスケーリング則で表される。これらの過程の分かれ目となる長さスケールは、乱流による破砕が起きなくなるスケールであり、Hinzeスケールとしても知られている。我々の結果は、大気海洋間の気体の移動の研究に対して重要な意味を持つであろう。 Full Text PDF 目次へ戻る