Letter 地球:カムチャツカの下で突然生じたスラブ損失の地震学的証拠 2002年8月15日 Nature 418, 6899 doi: 10.1038/nature00973 北西太平洋の太平洋プレートと北米プレートとの境界上では、カムチャツカ半島の南半分に沿って走る沈み込み帯とアリューシャン弧西部に沿った横ずれの変動帯とが鋭角で会合している。本論文では、アリューシャン―カムチャツカ会合点とその周辺地域の下の地震学的構造を示し、沈み込む太平洋のリソスフェアはアリューシャン―カムチャツカ会合点で終わっていること、活動をやめたカムチャツカ北部の火山弧下にはスラブの残骸は存在しないこと、そしてカムチャツカ北部の下の上部マントルでの横波速度が異常に遅いことを示す。過去1000万年にわたるカムチャツカのテクトニクスと火山の進化から、少なくとも2回、スラブの損失が突然生じたことが推測できる。第1のスラブ損失は、約500万年から1000万年前に突然発生し、アリューシャンカムチャツカ会合点より北側での島弧火山活動が終了した。第2のスラブ損失は約200万年前に始まり、世界で最も活動的な島弧火山であるクルチェフスコイ火山の活動と関係があるようである。リソスフェアマントルが除去されることは通常は大陸衝突に関連して議論されるが、我々の発見はスラブの剥離と損失という出来事もまた、海洋収束境界の進化に対して重要な因子となることを暗示している。 Full Text PDF 目次へ戻る