Letter 発生:EGF受容体活性の勾配によるショウジョウバエ脚の遠近形成 2002年8月15日 Nature 418, 6899 doi: 10.1038/nature00971 節足動物と高等脊椎動物はともに付属肢をもつが、それらは形態学的に異なり、付け根から先端へ沿った遠近軸のパターン形成を制御する分子機構は全く異なると考えられている。ショウジョウバエではこの軸に沿った遺伝子発現は主にDecapentaplegic(Dpp)リガンド供給源からの背側領域における形質転換成長因子‐β(TGF-β)シグナル伝達と、Wingless(Wg)リガンド供給源からの腹側領域におけるWntシグナル伝達の組み合わせによって制御されると考えられている。しかしながら脊椎動物では、肢芽先端からの繊維芽細胞成長因子(FGF)リガンド群の供給による受容体型チロシンキナーゼ(RTK)の活性化によって遠近パターン形成は制御されている。本論文ではショウジョウバエにおける脚の発生の従来の解釈を修正し、実際には予定先端部にある上皮細胞増殖因子(EGF)類似リガンドの供給源によって確立されたRTK活性の遠近勾配により遠端部のパターンは形成されることを示す。脊椎動物とハエにおける遠近パターン形成のこの類似性は既に提唱されている動物における体壁からの付属肢の分岐の進化的な保存性を支持する。 Full Text PDF 目次へ戻る