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医学:マラリアモデルで抗毒素ワクチン候補とされる合成GPI

Nature 418, 6899 doi: 10.1038/nature00937

マラリア原虫Plasmodium falciparumは全世界の人口の5〜10%に感染し、毎年200万人が死亡する。死亡原因の1つは、マラリア毒素により惹起される病態反応に起因すると考えられている。マラリア原虫が作るグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)は、毒素が持つと考えられる性質を備えている。しかしながら、マラリア毒素、特にGPIがマラリアの発症、または死亡の必要条件かどうかはわかっていない。抗毒素ワクチンは、非常に効果的な公衆衛生的手段となりうるので、本論文ではPlasmodium bergheiによる齧歯類の重症マラリアモデルにおいて、抗GPIワクチン接種の病態と死亡に対する防止効果を調べた。P.falciparumGPIグリカンの持つNH2- CH2- CH2- PO2-(Manα1-2)6Manα1-2Manα1-6Manα1-4GlcNH2α1-6myo-inositol-1,2-cyclic-phosphateという配列を化学的に合成し、担体に結合させ、マウスの免疫化に用いた。この処理を受けたマウスでは、マラリア性アシドーシス、肺水腫、脳症及び死亡に対する顕著な防止効果が見られた。抗GPI抗体によりin vitroにおけるPlasmodium bergheiの炎症誘発活性が中和された。このように、我々はGPIが原虫由来の重要な炎症誘発性エンドトキシンであることを示し、またマラリアに感染したマウスにおいて、マラリアに関する幾つかの疾患パラメーターが毒素依存性であることを明らかにした。GPIは、ヒトでも病因と死亡に関わっている可能性がある。従って、合成GPIはマラリアに対する糖質抗毒素ワクチンの基本型であるといえる。

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