Letter 環境:アマゾン川流域の森林における大型蔓植物の優占度の上昇 2002年8月15日 Nature 418, 6899 doi: 10.1038/nature00926 生態学の主流の考え方によれば、老齢林は動的平衡に近くなっているはずである。しかしこの説には、新熱帯区の森林がおそらく大気中の二酸化炭素濃度の上昇に反応して炭素およびバイオマスを蓄積しつつあるという最近得られた知見から疑義が生じている。また近年における樹木のバイオマスの増大に群落組成の変化が伴うか否かは不明である。群落組成の変化は、長期的にみれば老齢林の炭素貯蔵能を低下または上昇させると思われる。今回、アマゾン川流域の分断されていない森林で協調的に木本性蔓植物の密度、胸高断面積、および幹の平均直径が上昇していることを報告する。20世紀の最後の20年間で樹木に対する大型蔓植物の優占度は年に1.7〜4.6%上昇している。樹木の枯死率を高め、樹木の成長を抑える蔓植物が急速に増えることは、熱帯の陸上にある炭素貯蔵庫が現在のモデルで推定されているよりも早く消失する可能性を示唆する。熱帯における将来の炭素フラックスを予測する上では、撹乱されていないと推定されてきた森林における組成や動態の変化を解明しておく必要がある。 Full Text PDF 目次へ戻る