Letter 進化:四肢動物と肺魚の共通祖先に近い原始的魚類 2002年8月15日 Nature 418, 6899 doi: 10.1038/nature00871 肉鰭(き)類の3つの現生分類群(四肢動物、肺魚類、シーラカンス類)の類縁関係については、議論に決着がついていない。異論はあるものの、最新の系統発生解析の大部分では、四肢動物はシーラカンス類よりも肺魚類に近縁であることが示唆されている。しかし四肢動物と肺魚類の最も新しい共通祖先だと思われるものに近い特徴の組み合わせを具体的に備えた化石分類群はまだ知られていない。また、初期肉鰭類がどのように四肢動物の系統(Tetrapodomorpha;四肢動物形類)と肺魚類の系統(Dipnomorpha;肺魚形類)に分かれたかは、まだ解明が進んでいない。本論文では、肉鰭類化石魚類の新属新種Styloichthys changaeを報告する。この化石魚類には眼柄があり、また、四肢動物と肺魚類の最終共通祖先に近い原始的な基幹分類群(stem group)のものと思われる特徴の組み合わせが見られる。中国のデボン紀前期層で見つかったStyloichthysは、基幹分類群の肉鰭類(プサロレピスやアコアニア)と、原始的な四肢動物形類または原始的な肺魚形類もしくはこの両者との形態上の隔たりを埋めるものだ。この化石から得られる情報は、初期肉鰭類の類縁関係を研究する助けとなり、また、四肢動物−肺魚類の分岐を解明して特徴が獲得された順序を明らかにする助けにもなる。 Full Text PDF 目次へ戻る