Letter 医学:HIV-1感染を阻害し、ウイルスのVifタンパク質により抑制されるヒト遺伝子の単離 2002年8月8日 Nature 418, 6898 doi: 10.1038/nature00939 ウイルスは、感染に対して抵抗性を与える宿主のメカニズムに対抗するために、多様な非免疫性の戦略を発達させている。Vif (virion infectivity factor)タンパク質は、ヒト免疫不全ウイルス1(HIV-1)をはじめとする霊長類の免疫不全ウイルスによってコードされている。これらのタンパク質はウイルス感染及び複製の強力な調節因子であり、従ってin vivoでの病原性感染に必須である。HIV-1 Vifは、ウイルス複製の後期において、ヒトTリンパ球に存在する先天的な抗ウイルス性の表現型を抑制するために必要とされるらしい。従って、Vifが無い場合はこの表現型の発現によって子孫のビリオンは非感染性となる。本論文で我々は、独特な細胞性遺伝子CEM15について述べる。常態ではCEM15を発現していない細胞で、この遺伝子を一過性発現あるいは安定発現させることで、この表現型を再現できるが、この抗ウイルス活性はVif存在下では打ち消される。このVif:CEM15調節性回路はHIV-1複製に重要であるので、この回路を妨害することは将来のHIV/AIDS治療にとって有望な標的となろう。 Full Text PDF 目次へ戻る