Letter 生態:遍在するSAR11海洋細菌プランクトンのクレードの培養 2002年8月8日 Nature 418, 6898 doi: 10.1038/nature00917 SAR11とそれに関連するリボソームRNA(rRNA)遺伝子のクローンを含むα‐プロテオバクテリア系統は、培養に依存せず、rRNA遺伝子クローニングや塩基配列読み取りに基づく手法で自然生態系の微生物多様性を調査して同定された、最初の生物分類群の1つである。この分類群は、海水中で見つかった全rRNA遺伝子の26%を占め、これらの方法で調べられた外洋性の海洋細菌プランクトン群集のほぼすべてで見つかっている。SAR11クレードは、微生物学における大きな問題の1つである。広範囲に生息しているにもかかわらず、どうしても培養できなかったからである。遺伝学上の証拠から、さまざまな未培養の微生物分類群が自然生態系の大部分を占めていることが示唆され、これによって、培養研究によらずにこれらの生物の地球化学的な活動を解明しようという動きが広く促された。本論文では、このSAR11クレードの代表種の単離を報告する。自然の微生物群集を希釈し極低栄養培養を行い、細胞培養単離のための高速処理を施すことで、まず18の培養が得られた。これらの培養のうち11例は継代培養に成功し、今後の研究のために低温保存した。これらの細胞の体積はおよそ0.01μm3であり、培養された自由生活性細胞としては最小の部類に入る。 Full Text PDF 目次へ戻る