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生態:草原の木本植物侵入に伴う生態系の炭素減少

Nature 418, 6898 doi: 10.1038/nature00910

砂漠や草原、サバンナへの木本植生の侵入は、これらの生態系に蓄えられる炭素量を増加させると一般に考えられている。こうした理由から、低木や森林の(たとえば草原への)拡大が、不確定性は含まれるにしても陸上炭素吸収源の実質的な一構成要素となることも示唆されている。今回我々は、6組の隣接した草原どうしで、炭素および窒素の収支や土壌のδ13Cのプロファイルを比較することにより、降水量の勾配(200 mmから1,100 mm/年)に沿った木本植物の侵入を調べた。草原6組の各組のうち一方は、30〜100年前に木本による侵入を受けている。我々は、草原が木本植生に侵入された場合、降水量と土壌有機炭素および窒素成分の変化との間には明確な負の相関関係があり、乾燥した場所では土壌有機炭素が増え、降水量の多い場所では土壌有機炭素が減少することを見いだした。降水量の多い場所における土壌有機炭素の減少は、植物バイオマス炭素量における増加を相殺するのに実質的に十分であった。このことから考えると、陸上を主体にした現在の評価法では炭素吸収源が過大に評価されている可能性がある。したがって、木本植物の侵入により貯蔵される炭素をあてにして排出量とのバランスがとれたとした評価は妥当でない可能性がある。

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