Letter

細胞:トキソプラズマ原虫Toxoplasma gondiiでのゴルジ体生合成

Nature 418, 6897 doi: 10.1038/nature00946

細胞周期において新しいゴルジ体がどのように生じるかについて、2つのモデルが提出されている。1つめのモデルでは、新しいゴルジ体は小胞体からまったく新しく合成されると考える。2つめのモデルでは、新しいゴルジ体ができるためには既存のゴルジ体が必要で、すなわちゴルジ体は自律増殖する細胞小器官だと考えている。アピコンプレックス門に属する寄生虫であるトキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii)はゴルジ層板を1個しか持たない。我々は、この単純性に着目して、ゴルジ体生合成の問題の解決を試みた。ここではビデオ蛍光顕微鏡と連続切片の三次元再構成を利用して、ゴルジ体が側方への拡大後に中央で分裂することによって成長することを明らかにする。さらに分裂することによって各娘細胞がそれぞれ一対のゴルジ構造を受け継ぐことになり、その後この一対が融合して1個のゴルジ体が復活する。今回の結果は新しいゴルジ体が自律的複製によって増殖することを示しており、ゴルジ体が中心小体に似た、対をなす構造体である可能性が示唆される。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度