Letter 化学:石油精製触媒としての可能性を有する細孔開口部が広い大孔径ゼオライト 2002年8月1日 Nature 418, 6897 doi: 10.1038/nature00924 原油は石油化学工業にとって重要な供給原料であり、世界経済を牽引する主要なエネルギー源でもある。しかし、消費率が現在のままとすると、既知の石油埋蔵量では50年分の需要しか賄われない。したがって、原油を燃料や石油化学製品に転換する方法を高効率化する必要がある。現在のところ、ゼオライトに属するホージャサイト系触媒を使用すると40%を超える油転換率が達成される。しかし、このゼオライトは、超安定形を得るために合成後大がかりな処理を必要とする。また、大きな空洞部への入口として直径0.74nmの開口部が4つ存在するだけなので、触媒活性サイトへの油分子の到達が制限される。分子が活性サイトに到達しやすいゼオライトを使用すれば、触媒効率が向上するはずである。有効細孔径がホージャサイトより大きなゼオライトが今までに2種類報告されているが、それらは細孔が一次元的につながっているので石油精製には利用できない。同様に、細孔が三次元的に連結している大孔径ゼオライトが報告されているが、これらの材料はすべて細孔開口部がホージャサイトよりも小さい。ここでは、直径0.74nmの6つの円形開口部を通じて分子が直径1.18nmの空洞部に到達可能な三次元細孔ネットワークを持つゼオライトITQ-21の合成について報告する。この構造を持つゼオライトの場合に予想されるとおり、石油精製予備試験において、ITQ-21は高い触媒活性を示し、有用な精製物が選択的に作り出された。 Full Text PDF 目次へ戻る