Letter 地球:中央アンデスにおける火山中心の大規模変形の衛星測地探査 2002年7月11日 Nature 418, 6894 doi: 10.1038/nature00872 火山地帯における地表の変形は、深部におけるマグマや熱水流体の移動を示すのが通例である。成層火山では変形と噴火時の振る舞いとの間に複雑な関連性が見られる傾向にある。その様な噴火は次の噴火までの間隔が長いという特徴があるため、噴火を伴わない変形が、ある火山体で一般的かどうかを決定するためには長期間の観測を行うことが必要となる。しかしながら、火山弧は人里離れた場所に数多く(数百から数千)の火山が存在する傾向があるため、ほとんどの火山弧について、そのような観測研究を行うことはロジスティックス的に困難である。ここでは、南アメリカ大陸の下にナスカ海洋プレートが沈み込むことにより形成された中央アンデス火山弧に対して行った、衛星搭載干渉合成開口レーダー(InSAR)による調査結果を提示する。この調査は1992年から2000年にわたっており、約900個(そのうち50個は活火山の可能性があると分類されている)の火山の静穏期における活動度を明らかにした。それによると、4カ所で広い地域(数10キロメートルの幅)にわたるほぼ軸対称の地表変形の中心が見つかった。これらの中心は、いずれも活火山の可能性があると現在分類されている火山の場所にはないが、そのうちの2つは活動中であることが知られている火山から約10km以内のところにある。変形のパターンから、変形の原因は深さ5〜17kmのところに存在すると推測される。これら4カ所の新しく発見された変形源とは対照的に、最近噴火したチリのラスカー火山に関連した変形は観測されていない。 Full Text PDF 目次へ戻る