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生態:現実の生物を使ったジャンケン式ゲームでは局所的な分散が生物多様性を促進する

Nature 418, 6894 doi: 10.1038/nature00823

生態学の中心的目的の1つは、生物多様性が維持される仕組みを突き止めることにある。多数の理論モデルによって、分散や運動、相互作用といった生態過程が小規模な空間スケールで生じた場合、競争種は共存できることが示されている。特にこれが当てはまる可能性があるのは、推移律の成立しない群集、すなわち厳密な競争階層構造をもたない群集である。推移律の成立しない系の典型例は、ジャンケン、つまりグーはチョキを負かし、チョキはパーを負かし、パーはグーを負かすという三すくみゲームに似た関係を満たす、3種の競争種からなる群集である。こうした関係は自然界のいくつかの系にあることが明らかにされている。いくつかのモデルでは、こうした群集で3種すべてが確実に共存するには、局所的な相互作用と分散があれば十分だが、もっと大規模なスケールで生態過程が起こったときには多様性が失われると予測されている。今回我々は、大腸菌の3種類の個体群からなる推移律の成立しないモデル群集を使って、これらの予測を実験的に検証した。そして、分散および相互作用が比較的大規模な空間スケールで起こった場合には実験群集における多様性は急速に失われたが、生態過程が局所的な場合にはすべての個体群が共存することを見つけた。

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