Article 医学:パーキンソン病の動物モデルにおいて胚性幹細胞から得られた機能性ドーパミン産生ニューロン 2002年7月4日 Nature 418, 6893 doi: 10.1038/nature00900 パーキンソン病は、神経伝達物質であるドーパミンを合成する中脳のニューロンの脱落を特徴とする、広くみられる神経疾患である。胎児中脳から得られた細胞は、病気の進展に影響を与えることがあるが、ドーパミン産生ニューロンの生産能が不安定なため、こうした細胞の供給源としては適当とはいえない。これに対して、胚性幹細胞(ES細胞)は増殖性が高く、ドーパミン産生ニューロンを作ることができる。ES細胞を細胞療法の出発点として用いることが可能になるとしたら、治療に有効な細胞を特異的に増やす方法を開発し、さらにその細胞が対象となる病気の治療を助けるような機能を持つことを実証しなければならない。本論文では、マウスES細胞から中脳の神経幹細胞を効率よく分化誘導できることを報告する。この幹細胞から生じたドーパミン産生ニューロンは、中脳ニューロンに予想される電気生理学的、また行動的性質を備えている。これらの結果は、パーキンソン病の細胞置換療法にES細胞を用いることを後押しするものである。 Full Text PDF 目次へ戻る