Letter 発生:人工的なノード流によるマウス胚の左右パターン形成の操作 2002年7月4日 Nature 418, 6893 doi: 10.1038/nature00849 脊椎動物の体制に左右(L-R)非対称性を生じさせる仕組みに関しては、最近になって重要な洞察が得られつつある。しかし、対称性の破れを引き起こす仕組みはまだ不明である。マウスでは、繊毛の回転運動によって、胚のノードの腹側で左向きの液流(ノード流と呼ばれる)が起こり、これが対称性の破れに関係しているとみられているが、このノード流の役割を直接示した証拠はまだ得られていない。我々は今回、マウス胚を人工的な液流の下で培養する実験系を開発し、それを使って液流が左右パターン形成にどう影響を及ぼすかを調べた。人工的な右向きの液流の速度を、本来の左向きのノード流を逆行させるのに十分な速さにしたところ、野生型の胚に内臓逆位が起こった。この人工の液流を使うことで、繊毛の動かない変異マウス胚の内臓を正常に配置させることもできた。これらの結果は、左右パターン形成において機械的な液流が果たす役割を明らかにした初めての証拠となる。 Full Text PDF 目次へ戻る