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発生:宿主‐寄生体間の相互作用がショウジョウバエ卵形成欠除を救済する

Nature 418, 6893 doi: 10.1038/nature00843

細胞質を介して遺伝する細菌Wolbachia pipientisは節足動物に広く寄生しており、宿主の卵の細胞質を介した自身の感染を促すために宿主の生殖機能を操作し、しばしば有害な影響を与える。本研究では、性決定のマスター制御因子であるSex-lethal(Sxl)のタンパク質配列に変異があるために卵形成が阻害されたキイロショウジョウバエ変異雌において、Wolbachiaの感染が妊性を回復させることを報告する。生殖系列特異的な表現型を示す類似したSxl対立遺伝子の間にはWolbachiaによる不妊の抑制に著しい違いがみられ、生殖系列でのSxlの発現を阻害する変異を含む、似たような「腫瘍状卵巣」表現型を他の遺伝子の変異では不妊の抑制は観察されない。この対立遺伝子特異性や遺伝子特異性は、抑制が生殖系列におけるSxlに対する必要性の消失やSxlの発現への影響ではなく、おそらくSxlタンパク質との特異的な相互作用の結果であることを示唆している。Sxl-Wolbachia間の相互作用は、モデル昆虫における分子レベルでの宿主‐寄生体間の関係を調べられる貴重な例である。さらに寄生体の存在によって宿主の遺伝子変異の有害な影響を打ち消せると説明されたことで、宿主が寄生体に依存するようになりうる過程が例証されている。

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