Letter 細胞:細胞内カルシウム貯蔵庫は、樹状突起からの活動に依存した神経ペプチド放出を制御する 2002年7月4日 Nature 418, 6893 doi: 10.1038/nature00822 ニューロン内部では、情報はシナプスから樹状突起と細胞体を通って伝わり、最後には軸索に沿った電気的活動のスパイクとなって、最終的にこれが神経終末から神経伝達物質を放出させる。しかし、多くのニューロンの樹状突起は分泌作用ももち、逆に求心性神経終末へと情報を伝える働きもする。中枢神経系のニューロンの一部では、細胞体で生じたスパイクが軸索だけでなく樹状突起にも伝わることがあり、その両方からの分泌を促している可能性がある。この論文では、視床下部のオキシトシンニューロンにおいて、細胞内Ca2+を変動させる物質が樹状突起からのオキシトシン放出を引き起こすが、細胞体の電気的活動は増加せず、神経終末からの分泌も起こらないことを報告する。逆に、細胞体での電気的活動によって、樹状突起からのオキシトシン放出をほとんど、あるいはまったく起こさずに、神経終末からオキシトシンを分泌させることができる。また、細胞内 Ca2+の変動によって、樹状突起に放出可能なオキシトシンが準備される。この働きによって樹状突起には、その後のスパイクに応じて放出できるオキシトシンが確保される。この働きは長期間持続し、オキシトシンニューロンと周辺ニューロンとの相互作用の性質を変化させる。 Full Text PDF 目次へ戻る