Letter 宇宙:恒星HD141569を取り巻く原始惑星系円盤中のCOとH3+ 2002年7月4日 Nature 418, 6893 doi: 10.1038/nature00800 現在、約80個の星について、その周囲を回っている大質量の惑星が発見されている。惑星形成論にとっての重要問題で、長い間解決されてこなかったのが、巨大惑星形成の時間尺度である。特に太陽より質量の大きな恒星は、その形成と一体となっていた周囲のガスを吹き飛ばすために、このガスが原始惑星のコアに堆積しなくなっている可能性がある。ハービッグAeBe恒星(質量が太陽の2〜3倍)の周囲を回る原始惑星の存在を示す証拠があれば、惑星形成の時間尺度を絞り込めると考えられる。本論文では、誕生後500〜1000万年のハービッグAeBe恒星であるHD141569からのCOとH3+の輝線の検出を報告する。COのデータは、HD141569を取り巻く内部の円盤が、初期段階である降着および微惑星形成を過ぎており、ほとんどのガスが17天文単位を超える距離へ吹き飛ばされたことを示すと判断される。COはほぼ完全にH3+と反応し、H3+は失われるため、同じ恒星からCOとH3+が見つかるのは意外である。さらに、H3+の輝線は今まで、太陽系の巨大惑星の大気からのみ検出されていた。したがってH3+とCOは、同じ原始惑星系円盤内でも恒星から異なった距離で別々に分布しているか、あるいは原始惑星の外側に広がったエンベロープ内に位置していると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る