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医学:ヒトの癌におけるBRAF遺伝子の変異

Nature 417, 6892 doi: 10.1038/nature00766

癌は、重要な遺伝子に変異が蓄積して、細胞の増殖や分化、死の正常なプログラムが変化するために生じる。このような遺伝子をゲノム全体で系統立てて探索する第一段階として、ヒトの癌で、少なくとも1つの遺伝子に変異が見られるシグナル伝達系の解析から着手することにした。RAS-RAF-MEK-ERK-MAPキナーゼ経路は、成長シグナルに対する細胞応答を仲介している。RASはヒトの癌の約15%で、変異して発癌型となっている。3個のRAF遺伝子は、細胞質セリン/トレオニンキナーゼをコードしていて、その活性はRASの結合で調節されている。ここでは、悪性黒色腫の66%で見られ、頻度は低いもののさまざまなヒトの癌にも存在する、BRAFの体細胞性ミスセンス変異について報告する。変異はすべてキナーゼドメイン内にあり、一置換変異(V599E)がその80%を占める。変異BRAFタンパク質はキナーゼ活性が亢進し、NIH3T3細胞を形質転換する。また、V599E変異を有する癌細胞系の成長には、RASの機能は不必要である。BRAFは、ヒトの癌で体細胞点突然変異によって広く活性化されているセリン/トレオニンキナーゼであるから、悪性黒色腫の治療の新しい選択肢になるかもしれない。

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