Letter 免疫:表皮特異的IKK2欠損マウスのTNF媒介炎症性皮膚疾患 2002年6月20日 Nature 417, 6891 doi: 10.1038/nature00820 IκBキナーゼ(IKK)は、IKK1とIKK2の触媒サブユニットとNEMO (IKKγとしても知られる)調節サブユニットから構成され、IκBタンパク質をリン酸化することによりI-κBを分解へと導き、その結果としてNF-κBの活性化を誘導する。炎症誘発性シグナルを介したNF-κBの活性化にIKK2とNEMOは必要だが、IKK1はなくてもよいと考えられる。しかしIKK1は、表皮の分化をNF-κB非依存的に制御している。以前の研究から、表皮ケラチノサイトの増殖調節にNF-κBが機能することが示唆されている。RelBもしくはIκBαを欠損するマウス、及びNEMO変異をヘテロ接合に持つマウスとヒトは皮膚の病変を呈する。しかしながら、表皮におけるNF-κBの機能は依然不明である。本論文ではCre/loxP媒介性遺伝子ターゲッティングにより、特に表皮ケラチノサイトにおけるIKK2の機能を検討する。IKK2の欠損はNF-κB活性化を阻害するが、細胞自律的な過増殖やケラチノサイトの分化障害には至らない。表皮特異的IKK2欠損マウスは重症の炎症性皮膚疾患を発症するが、その原因は生後まもなく皮膚で発生する腫瘍壊死因子媒介性αβT細胞非依存性炎症反応である。我々の結果から、表皮ケラチノサイトにおけるIKK2媒介性NF-κB活性化の重要な機能は、皮膚における免疫のホメオスタシスを維持するメカニズムを調節することであることが示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る