Letter 進化:方解石の骨格をもつ化石で対になった鰓裂が見つかった 2002年6月20日 Nature 417, 6891 doi: 10.1038/nature00805 脊索動物、半索動物(ギボシムシなど)、棘皮動物(ヒトデなど)は新口動物に含まれ、単系統であるという確証がかなり得られている。現生新口動物のうち、各骨板の結晶構造が方解石(炭酸カルシウム)の単結晶からなる骨格は、棘皮動物に特有のものであり、常に放射相称を伴うが、鰓裂を伴うことは決してない。しかし、化石の中には、こうした方解石の骨格が放射相称を伴わずに見られる場合がある。その例がJaekelocarpus oklahomensisで、これは米国オクラホマ州の石炭紀後期層で出土し、外見上はほとんど左右相称で、慣例として僧帽類(Mitrata)という分類群(オルドビス紀から石炭紀、5億3000万年前から2億8000万年前)に入れられてきた。これと対照をなすのが、奇妙な形で非相称の有角類(Cornuta)である(カンブリア紀からオルドビス紀、5億4000万年前から4億4000万年前)。我々はコンピューターX線微小断層撮影法を使って、従来可能だったレベルよりも詳しくJaekelocarpusの解剖学的構造を調べた。そして、対になった鰓裂があることを内部から示す証拠を得て、この構造のもつ機能を考察した。これに基づいて我々は、Jaekelocarpusの系統分類上の位置は新口動物の中にあると考える。 Full Text PDF 目次へ戻る