Letter 地球:沈み込み帯での角閃岩の融解に支配された初期大陸地殻の成長 2002年6月20日 Nature 417, 6891 doi: 10.1038/nature00799 最初の大陸地殻は、エクロジャイト(榴輝岩)あるいは角閃岩が、沈み込み帯あるいは厚い海洋地殻の底部において部分溶融したことにより形成されたと考えられている。しかし初期の地殻岩の組成についての数々の観察からも、実験的研究からも、上記の可能性から真の原因を特定できていない。本論文では、角閃岩とエクロジャイトのそれぞれの融解生成物における微量元素の比率に極めて明確な差異があることを示す。初期大陸地殻の必要条件とされる、融解生成物中の低いニオブ/タンタル比と高いジルコン/サマリウム比は、マグネシウムの含有比率の低い角閃岩の部分溶融によって説明できるが、エクロジャイトの溶融によっては説明がつかない。このことは、最初期の大陸地殻が、沈み込み帯環境下での角閃岩の溶融によって形成されたのであり、エクロジャイトやマグネシウムに富んだ角閃岩が、厚い海洋地殻の底部で溶融したためではないことを示している。さらに沈み込み帯での全ての年代の火成岩中でニオブ/タンタル比が低いということは、ルチル‐エクロジャイトの融解が、容積的に見て、決して重要な過程ではなかったことの証拠である。 Full Text PDF 目次へ戻る