Letter 生化学:SRP19-RNA複合体の構造と、シグナル認識粒子の集合における役割 2002年6月13日 Nature 417, 6890 doi: 10.1038/nature00768 シグナル認識粒子(SRP)は、生物の系統ごとによく保存されたリボ核タンパク質である。リボソームと結合し、膜タンパク質や分泌タンパク質を、翻訳と同時に生体膜へと誘導する働きをする。哺乳類細胞のSRPは、7SRNAと6個のタンパク質成分からできている。SRPのSドメインは、SRP19、SRP54、SRP68/72ヘテロ二量体と、それらに結合したRNAの7S.S領域とで構成されている。SRP54は、新生ポリペプチド鎖のシグナル配列を認識してSRPを受容体へと結合させるという主な役割を果たしている。SRPが組み立てられる際、SRP19の結合が先に起こり、このことがSRP54の結合を促進する。ここでは、メタン生成古細菌Methanococcus jannaschiiの7S.S RNAとSRP19が形成する複合体の2.3Åの分解能での結晶構造を報告する。SRP19は、直接的なタンパク質‐RNA相互作用のネットワークを広範囲にわたって作っており、7S.S RNAのヘリックス6とヘリックス8の先端部を架橋している。ヘリックス6とヘリックス8は並んで詰め込まれた形で、RNAの三次元的結合には厳密に保存されたテトラループを作る塩基も関与し、ヘリックス8のコンホメーションをSRP54と結合できるように安定化している。この構造から、SRP19の果たす役割が説明できる。真核生物と古細菌では、この構造がSRP54の結合とSRP組み立ての分子レベルの骨組みとなっている。 Full Text PDF 目次へ戻る