Letter

生態:多数の生物種からなる食物網の理解を助ける単一種モデル

Nature 417, 6888 doi: 10.1038/417541a

大部分の生物種は種の豊富な食物網の中で生きている。だが、過去1世紀に登場した個体群動態の数理モデルの大部分は、1種のみか2種の種だけを扱ったものだ。我々は、こうしたモデルが現実の世界に当てはまるかどうか調べた。消費者と資源の相互作用からなる2種個体群モデルは、資源個体群への加入が資源の数度と相関しないと消費者と資源の連動が弱り、破綻して1種の個体群動態になってしまう。我々は、自然界では多くの種を餌とする「万能型」消費者は、同様に1種の動態を見せるはずだと予測した。この予測を検証するため、基本となる仕組みを推測するのが容易で、かつ自然界に広く見られる周期変動型個体群(cyclic population)を利用した。本論文では、1種の周期変動がその周期によって消費者−資源の周期変動と区別できることを報告する。次に我々は、自然界にある周期変動型個体群の時系列変化を多数解析した。そして、調べた周期変動を示す万能型消費者のほぼすべてが、1種の動態と一致する周期をもっていることを、ここに示す。つまり、万能型消費者は実際に1種からなる個体群であるかのように振る舞い、1種モデルは多数の種からなる食物網における万能型消費者の個体群動態の再現に有効である。

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