Letter 物理:集光におけるエネルギーの流れの量子制御 2002年5月30日 Nature 417, 6888 doi: 10.1038/417533a コヒーレント光源は、量子干渉効果を利用して光化学過程の結果を指示する制御法に広く使われてきた。レーザーパルスの適応成形はこの点で特に強力な手法である。反復学習ループで実験出力をフィードバックとすることで、照射されるレーザー場は、実験出力が実験者が定めた制約に最も適した形になるように整えられていく。この手法は実際に実験で使われ、さまざまな過程が制御されてきたが、凝縮相環境にある複雑な分子系の動力学をコヒーレントな励起でどの程度まで指示できるのかは不明だった。今回、紅色光合成細菌Rhodopseudomonas acidophilaの集光アンテナ複合体LH2において、エネルギーの流れの経路に対し、フィードバック最適化コヒーレント制御を行ったので報告する。光の場により書き込まれた位相が、複合体のドナー−アクセプター系において分子内と分子間のチャネルの間でのエネルギー移動の分岐比率を変化させることを示す。この結果は、分子の複雑さが必ずしもコヒーレント制御を妨げるわけではないことを示しており、このため、生物機能を検証し、変化させるのに拡張できる。 Full Text PDF 目次へ戻る