Letter 物性:ボーズ―アインシュタイン凝縮体における原子―分子コヒーレンス 2002年5月30日 Nature 417, 6888 doi: 10.1038/417529a 近年、極低温原子系の正確な制御が進歩したことにより、ボース−アインシュタイン凝縮体(BEC)および縮退フェルミ気体が実現された。どのようにして同程度に正確な制御をもっと複雑な分子系に拡張することは重要な課題である。極低温分子を作る1つの方法は、BEC中の原子から分子を作ることだ。例えば、87Rb BECの2光子励起誘導ラマン遷移を用いて、単一の回転−振動状態にある87Rb2分子が作られている。また、ナトリウムのBECの光会合によっても極低温分子が作られている。このような系のコヒーレンス特性はこれまで検証されていないが、原子と分子の凝縮体の重ね合わせが作れるという期待から、多くの理論研究が始まっている。今回、フェッシュバック(Feshbach)共鳴付近の時間変動磁場を利用して、85Rb BEC中で原子と分子の間にコヒーレントなカップリングを起こした。磁場の急激な変動により凝縮体に残る原子数に振動が起こることから、原子と分子の混合状態が作り出される。幅広い磁場にわたって振動の頻度が測定され、理論分子結合エネルギーと非常によく一致した。このことから、原子と2原子分子という2つの異なる化学種の量子重ね合わせを作成できたことが示された。 Full Text PDF 目次へ戻る