Article 生理:カルシウム依存性カリウムチャネルの結晶構造と開閉機構 2002年5月30日 Nature 417, 6888 doi: 10.1038/417515a イオンチャネルには、2つの重要な生物物理的特性が見られる。すなわち、選択的イオン透過性と、適正な刺激に応答したイオン通過孔の開口能である。チャネルの開閉機構は、開始刺激によって大きく2つに分類される。つまり、リガンド結合型(神経伝達物質依存性もしくは第2メッセンジャー依存性のチャネル類)と膜電位型(電位依存性チャネル類)である。本論文では、細胞内Ca2+に応答して開くK+チャネルにおける、リガンド依存性開閉機構の構造的基盤を報告する。我々は、古細菌の一種であるMethanobacterium thermoautotrophicumのK+チャネル(MthK)遺伝子をクローニングして発現させ、チャネルの電気的特性を解析し、これがCa2+と結合して開口状態にあるときの結晶構造を決定した。8つのRCKドメイン(K+のコンダクタンスの調節因子)が、細胞膜の内側表面にある開閉リング構造を形成している。このリング構造は、Ca2+結合の自由エネルギーを使うという簡単なやり方で、イオン通過孔を開閉するという機械的仕事を行っている。 Full Text PDF 目次へ戻る