Review Article 化学:C−H結合活性化の理解と活用 2002年5月30日 Nature 417, 6888 doi: 10.1038/417507a 多く見られるが不活性なC−H結合を他の官能基へと選択的に変換する技術には、様々な実用上の意義がある。すなわち、精密化学合成法の効率向上から、石油化学製品の現行原料物質をより安価で入手しやすいアルカンで置き換えることにいたるまで、広範囲にわたる。過去20年間、遷移金属中心におけるC−H結合活性化について多くの例が示されてきた。非常に穏和な条件下でしかも選択性の高い例も少なくない。実益のある実用化段階にはまだ進展していないが、これらの有機金属反応がどのようにして起こるのか、アルカン変換の実用化に際してこれらの反応に特有の利点と限界は何か、に関する我々の理解はかなり深まった。有用なC−H結合活性化方法によって、最終的には地球のアルカン資源が効率良く、クリーンな方法で活用できるようになるであろう。事実、最近の有望な触媒システムの開発は、その方法の実用化を目指す有機金属化学の可能性を際立たせている。 Full Text PDF 目次へ戻る