Letter 物性:メガ・ガウス磁場センサー 2002年5月23日 Nature 417, 6887 doi: 10.1038/417421a 磁場は固体中を動く電子の方向を変える。その変化の特性は、物質の電子構造についての情報を明らかにし、また適当な環境のもとで応用が可能である。銀カルコゲナイドAg2SeおよびAg2Teは非磁性物質であるが、ほんの1万分の1という少量の銀をよけいに加えることで、電気抵抗が磁場に対して非常に敏感になる。今回、Ag2Seの電気抵抗は、印加された磁場と共に最大磁場600,000ガウスまで、ほぼ直線的に増加して飽和が見られないことを示す。この最大磁場は地球磁場の百万倍を超える大きさである。このような広い範囲の磁場にわたって、大きく(数千パーセント)かつほぼ線形の応答をする特性から、銀カルコゲナイドは磁場センサーとして魅力的である。特に、強い磁場を作ることができるが、正確な較正を行いにくい、物理的に小さなメガ・ガウス(106 G)パルス磁石内のセンサーとして適している。また、低温高磁場での研究から、磁気抵抗の振動とスケーリング形式が普遍であることがわかり、この材料の先例のない性質が量子レベルの原因によることを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る