Letter 進化:節足動物の頭部問題に対する古生物学的な解答 2002年5月16日 Nature 417, 6886 doi: 10.1038/417271a 節足動物の頭部の成り立ちは動物学において最大の論点の1つである。20世紀には、頭部の成り立ちを説明する説が多数提案された。この問題を解決するうえで化石が重要な役割を果たす可能性があると考えられてきたが、化石の系統分類について合意が得られず、化石をはっきりと役立てることができなかった。本論文では、バージェス頁岩動物群や澄江動物群に含まれ、これまで問題点が多かったカンブリア紀節足動物の一群が、現存する分類群である真節足動物(多足類、鋏角類、昆虫類、甲殻類を含む分類群)に近縁なクレードを形成することを示す。これらの特徴は、内肢の変形もしくは欠如と、2つの口前外肢である。現存する真節足動物の基本設計を再構築したものと有爪動物についての最近の研究を比較することで、これら2つの外肢が、第1触角(現生甲殻類の)と、それより前方にあって眼体節と関係があるとみられる外肢にあたることが明らかになる。後者の外肢は、現存する真節足動物すべてで縮小している。その現存構造として最有力とみられるのが、上唇の構成部分の1つである。したがって、これらの化石は、異なる現生分類群(有爪動物と真節足動物)から得られた結果を結びつけるものだ。 Full Text PDF 目次へ戻る