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宇宙:火星北半球の低地における安山岩が実は風化した玄武岩であることを実証する分光分析結果

Nature 417, 6886 doi: 10.1038/417263a

遠隔探査による火星の熱放射スペクトルデータを分析して推算された鉱物存在比は、火星表面の組成が玄武岩(表面タイプ1)と安山岩(表面タイプ2)であることを示すものと解されてきた。これら岩石タイプの全球的な分布は、おおまかには古く非常にクレータの目立つ地殻(玄武岩)が見られる南半球と、それより新しい低地平原(安山岩)となっている北半球に二分される。しかし、そのような大量の安山岩が存在することは、火星の地質学的進化に関する現在の知見とは両立し難い。我々は今回、火星表面の岩石学的形態を解釈し直した。その際に用いた鉱物存在比は、これまでの研究によるものと、新たに導かれた鉱物学的な仮説に基づくものとである。この仮説の根拠となるのは、変質を受けていない玄武岩と低温の水による変質を受けた玄武岩とに共通な鉱物の端成分が示す一組のスペクトルである。我々の再解釈によれば、南半球の高地では変質していない玄武岩が支配的であることに変わりはないが、北半球の低地は、安山岩ではなく風化した玄武岩であるとする解釈も可能であることが明らかになった。そのような変質した玄武岩が存在する場所と、北半球の海盆とされる地域が一致することから、北半球の低地における岩石は、海中で風化した玄武岩か、あるいは風化した玄武岩がその場所に運ばれて堆積したものであることが暗示されている。

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