Article

生理:グルタミン酸受容体の脱感作機構

Nature 417, 6886 doi: 10.1038/417245a

リガンド依存性イオンチャネルは、1個もしくは複数の神経伝達物質分子との結合に応答して膜を貫通する小孔を開くことで、化学的信号を電気的インパルスに変換する。リガンド依存性イオンチャネルの多くは、活性化ののち脱感作状態に入り、このとき神経伝達物質は結合したままだがイオンチャネルは閉じる。受容体の脱感作は、多数のリガンド依存性イオンチャネルがin vivoで機能するために欠かせないものだが、これまでは、この重要な過程の分子レベルの仕組みを解析することができずにいた。我々は今回、GluR2AMPA感受性グルタミン酸受容体を使って、リガンド結合コア部分が二量体を形成していること、そして、この二量体間の界面を変異またはアロステリック調節因子によって安定化させると、脱感作が減少することを報告する。二量体間の界面を不安定化するような乱れを起こすと、脱感作は増大する。受容体の活性化に際しては、各サブユニット内にコンホメーション変化があり、これによりイオンチャネルと連結する受容体の構成部分どうしの間隙が広がる。我々の解析では、休止状態および活性化状態での二量体間の界面の様子を明らかにし、リガンド結合がどのようにチャネル開閉と結びついているかを示し、さらに会合している四量体中での二量体−二量体間の相互作用の様式について考案している。脱感作は、二量体間の界面構造の配置転換によって引き起こされる。この変化により、アゴニストの結合により、リガンド結合コア部分で引き起こされるコンホメーション変化がイオンチャネルの開閉と結びつかなくなってしまう。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度