Letter 細胞:COPIとArf1の生体内での動態とゴルジ膜輸送における役割の解析 2002年5月9日 Nature 417, 6885 doi: 10.1038/417187a 細胞質に存在して膜に可逆的に結合する被覆タンパク質は、分泌経路内での膜輸送に中心的な機能を果たしている。COPIすなわちコートマーはその一例で、研究が進んでいる。7種のタンパク質からなる複合体であるコートマーは、GTP結合タンパク質Arf1の働きで、膜へと誘導される。コートマーが集合して電子密度の高い被覆を形成することで膜の出芽が起こり、これが小胞体(ER)とゴルジ装置間の輸送に使われる。ここでは、蛍光標識したコートマーとArf1について生細胞のゴルジ膜上での分布と寿命を調べ、その結果に基づいてコートマーとArf1の働きに関する簡明なモデルを作成し、実証した。活性化されたArf1はコートマーを膜へと運ぶが、膜に結合した後はArf1とコートマーの滞在時間は異なっており、Arf1-GTPが加水分解されて遊離した後もコートマーの方は膜にとどまる。コートマーとArf1の膜への迅速な結合と解離は、小胞の出芽が起こらなくても確率論的に起こる。コートマーとArf1のこの継続的な働きが、膜に速度論的に安定な領域を作りだし、これがCOPIを含む輸送中間体の形成に結びつくのだとわれわれは考えている。Arf1/コートマーのこのような役割は、他の細胞内被覆タンパク質系の働きを調べる際に、モデルとなる可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る