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物性:スピン・ガルバーニ効果

Nature 417, 6885 doi: 10.1038/417153a

半導体ヘテロ構造中の伝導電子のスピンを電荷とともに利用して新しい素子の概念を実現することへの関心は近年非常に高い。電流は通常、電場または磁場、あるいはキャリア濃度や温度などの勾配によって発生する。スピン偏極電子気体における電子スピンも、いくつかの一般的な対称性の要請が満たされれば、原理的には室温でさえ電流を引き起こせる。今回我々は、半導体ヘテロ構造において電子スピンが非平衡だが均一に分布することで引き起こされる、そのような「スピン・ガルバーニ」効果を実証した。この効果の微視的な起源は、スピンが上向きと下向きの電子に対する2つの電子サブバンドが運動量空間内でずれることと、各サブバンドにおける電子分布が対称的であるのに、2つのサブバンドがスピンフリップ散乱現象に本来的な非対称性をもつことである。この結果生じる電流の流れは、試料平面の方向に光学的に配向させた非平衡なスピン偏極を回転させるための磁場をかけることにより検出した。半導体中で電場によりスピン偏極電流が誘起されたという、以前の実験と異なり、我々は外部電場の必要なしに電子スピンが電流を引き起こすという補足的な状況を見いだした。

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