Letter 生態:植物群落においては土壌生物相とのフィードバック機構が植物の希少性や侵入性に関与する 2002年5月2日 Nature 417, 6884 doi: 10.1038/417067a 植物群落においては種によって数度(個体数)に差が見られ、このような相対数度がなぜ生じるのかは、まだよく解明されていない。競争や資源分配、分散能、捕食耐性(predation tolerance)といった仕組みでは、野外条件下での相対数度を十分に説明づけできない。近年の研究で、植物と土壌微生物の相互関係が重要なことが示唆されている。本論文では、こうした相互作用で、植物群落における種の相対数度の変動のかなりの部分を説明できることを示す。希少植物では、病原体が蓄積する可能性をもつ「自生地」の土壌での成長が相対的に減少したが、侵入植物は菌根菌との相互関係から利益を得た。一部の植物種は病原体を急速に蓄積させ、種特異的な病原体が蓄積した結果、低密度が維持されたが、他の種は種特異的な病原体をもっとゆっくり蓄積させ、植物密度が高いレベルに達するまで負のフィードバックを受けなかった。これらの結果は、植物が土壌群集構造を変化させることで自らの数度を左右する能力には植物によって差があり、これが植物群落構造の重要な調節要因となっていることを示すものだ。 Full Text PDF 目次へ戻る