Letter 進化:ナノサイズの超好熱性共生生物からなる古細菌の新しい門 2002年5月2日 Nature 417, 6884 doi: 10.1038/417063a リボソーム小サブユニットのRNA(ss rRNA)塩基配列の比較から、既知のすべての古細菌はCrenarchaeota、Euryarchaeota、そして環境内のDNA塩基配列によってのみ存在が示されているKorarchaeotaの3門に分類されている。本論文では、海底熱水噴出孔で採取したナノサイズの新しい超好熱性古細菌を培養したことを報告する。この古細菌は上記の3門のいずれにも入らず、したがって未知の門に入れるべきものであり、我々はこの新門をNanoarchaeota(ナノ古細菌)と命名し、見つけた古細菌種にNanoarchaeum equitansと名づけた。N.equitansの細胞は球形で、直径はおよそ400nmしかない。この古細菌は、Ignicoccus属の新種にあたる特定の宿主古細菌の表面に付着して増殖する。Nanoarchaeotaの生息分布はこれまで知られていない。この新しい門に属する古細菌はss rRNA塩基配列が特異であるため、PCR法を使った一般的な生態調査では見つけることができなかったのである。N.equitansのゲノムは古細菌としては最も小さく、わずか50万塩基しかない。この生物は、好熱菌やその微小なゲノム、また種間コミュニケーションの進化を調べる手がかりとなってくれるだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る