Letter

物性:大きな赤外バンドギャップをもつ全金属3次元フォトニック結晶

Nature 417, 6884 doi: 10.1038/417052a

3次元(3D)金属結晶はフォトニックバンドギャップ構造として有望だ。大きなバンドギャップをもたせることができ、新たな電磁現象を探索でき、高温(1,000℃より上)での応用が可能と思われる。しかし、金属は赤外および可視スペクトル領域で分散性と吸収を示すため、この領域では特に、フォトニックバンドギャップ特性の研究は困難である。このため、金属フォトニック結晶の研究はマイクロ波とミリメートル波長に集中していた。3D金属結晶の作製がもう1つの難点であるが、自己集合といった技術の台頭がその問題解決の助けとなるかもしれない。今回、赤外波長(およそ8から20μm)に大きなフォトニックバンドギャップをもつ3Dタングステン結晶の測定とシミュレーションを報告する。このバンドギャップには、12μmで単位胞あたり約30dBという非常に強い減衰がみられた。これらの構造物はほかにも興味深い光学特性をもつ。フォトニックバンドギャップの端に鋭い吸収ピークが存在し、許容帯では6μmより下で顕著に大きな透過が観測される。これらの3D金属フォトニック結晶はさまざまなフォトニック輸送現象を統合するのに利用でき、熱光起電力や黒体放射における応用が可能となるだろう。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度